こんにちは カリフォルニア在住のひっきーままです。
アメリカの多くの小学校では音楽の授業とは別に課外活動の一つとして「スクールバンド」があります。
音楽がある生活って元気になります!
今日は私の子供たちが参加しているアメリカの小学校のバンド活動とその魅力をご紹介します。
小学生のスクールバンドに興味があるかた、お子さんをバンドに入れようか迷っているあなたの参考になれば嬉しいです!
小学校のスクールバンドは自由参加型の課外活動
日本でいうブラスバンドですが、アメリカの学校では School Band もしくは単にBandとよばれています。
主な楽器はフルート、クラリネット、トランペット、サクソフォン、ドラムとパーカッションですが、ほかにも手に入りさえすれば自分がやりたい楽器を選択できます。
9月頃にまず学校からバンドが始まりますよ、という案内をもらって、希望する生徒だけが参加フォームにサインするという自由参加型です。
うちのお姉ちゃんはフルート、弟くんはサクソフォンを演奏してます。二人とも楽器をもって練習を始めるとなかなかサマになってます。
スクールバンドの魅力
音楽好きの子供にとって、スクールバンドはとても魅力的です。うちの子達も音楽大好き!
小さい頃にピアノを教えようとしたのは続かなかったんですが、バンドのほうは楽しく続いています。
やっぱり友達と一緒に練習したり演奏会で発表できるのは、うちで一人で練習するのよりもずっと楽しいはずだよな、と納得してます。
スクールバンドに入ることで得られるベネフィットもたくさんあります。
- 本物の楽器に触れられる
- 楽器で音をだす喜びを味わえる
- チームワークを学べる
- 人と違った特技になる
- パレードや発表会の経験ができる
オーケストラで演奏されているような、普段ではまじかで見ることもない楽器を自分で演奏できることは大きな魅力です!
簡単に見える楽器演奏も自分でやってみるととても難しく、たくさんの練習が必要なことがわかります。
自分の楽器を組み立て、手入れをしながら、物を大切にあつかう気持ちも育ちます。
個人での楽器の練習に加えて、各パーツがみんなで音を合わせて曲を演奏することの難しさや楽しさもバンドならではの経験です!
長く続けることで自分の楽器が特技になっていきます。
パレードやコンサートを経験することは、子供たちの大きな自信につながります!
バンドの楽器の用意
学年の初めに、どの楽器を演奏するかを決めます。
大きなドラムやパーカッションの楽器などが学校にある場合もありますが、たいていは個人でレンタルすることになります。
といってもみんな初心者で初めての楽器ですからどんなのが良いかわかりませんよね。
なので、うちの学校では提携している楽器屋さんが学校に来て、「Instrument Rental Night」というのを毎年開催してくれます。
生徒が実際に手に取って見ながら自分の希望する楽器を選んでレンタルの手続きができるようになっています。
練習のテキスト、楽譜やクリーニングキットなども一緒に売っているので、この催しだけでバンドの準備は万端です!
バンドに参加してる生徒達
うちの子が通う学校では、数年前までは4年生から参加できていたのですが、現在は5年生と6年生のみが参加しています。全員で20人程度います。
メンバーの中には、うちの子のように兄弟姉妹でやっている生徒も多いようです。
音楽が好きな生徒が集まっているので、学年が違ってもみんなすぐに仲良くなっているようです。新しいお友達もできました!
バンドの練習
バンドの練習は毎年9月頃から始まります。
週に1回~2回の練習が放課後に行われます。
ほとんどの生徒たちが初めて楽器に触って音を出すところから始めるので、最初のうちはなかなかのチャレンジです。
楽譜を読んだりリズムをとる練習などもしながら、少しずつ短い曲が演奏できるようになっていきます。
うちの子達のフルートとサクソフォンも、初めて音をだすまでにはなかなか苦労しました。
一音づつ指使いも覚えて、ちゃんとその音がでるようになるまでには随分練習しました。
時にはイライラすることもあったけど、数か月もすると楽譜通りの音がでるようになって楽しくなっていったようです。
少しずつレパートリーも増えてくるとますます楽しくなりますね。
音楽の先生はスーパーディレクター
小学校の通常の音楽の授業は担任ではなく音楽専門の先生が教えています。
バンド活動もこの先生のもとに行われています。
この先生、生徒からも保護者からも信頼が厚い人気の先生なのですが、
- 3つの小学校
- 2つの中学校
- 1つの高校
なんと6つのバンドのディレクターをしています。
3つの小学校では通常の音楽の授業も教え、それに加えて放課後のバンドもやっています。
本当にびっくりするんですが、アメリカではこのように何校かを同時に受け持っている特別科目の先生方がけっこういらっしゃるようです。
レベルも違う6つものバンドのグループを笑顔で先導する、まさにスーパーディレクター!
どうやって時間を振り分けているのか、毎日学校から学校へと移動するだけでも大変そうなのにいつもパワフルな先生です。
そのようなエネルギッシュな先生のもとで練習できる子供達はラッキーです。
一人ずつが楽器を練習するだけではなく、各パートが集まってみんなで演奏して一つの曲を作っていくという過程を体験出来るのは子供たちにとっても特別な経験です!
バンドの発表の場
たくさん練習したあとは、その成果をみんなに見てもらいたいですよね!
うちの子の小学校のバンドが発表できる場はクリスマスパレード、校内の催し、そしてスプリングコンサートです。
特にクリスマスパレードとスプリングコンサートには力が入ります。
クリスマスパレード
クリスマスパレードは12月の初めの週末に行われる地域のクリスマス恒例行事です。
9月ごろからバンドがはじまり、わずか3か月でクリスマスパレードがあるので、みんな猛練習です! 楽器の練習に加えてパレードしながら演奏できるように、マーチの練習もしなくてはいけません。
クリスマスパレードは町のイベントなので、学校以外にも地域のビジネスやたくさんの団体が参加します。パレードの朝には早くから並んで、ドキドキ、ワクワクしながら出番を待っています。
みんなおそろいのバンドのTシャツを着て、楽器にもクリスマスの飾りなどをつけて、初めての大舞台にみんな楽しそうです。
パレードは出演するほうも見るほうも楽しい!
スプリング コンサート
スプリングコンサートは一年の締めくくりの演奏会で、家族や友人を招いて行われます。
白いブラウスに黒いズボン、黒いスカート又はドレス、それに黒い靴下と靴、の「コンサートブラック」とよばれる服装で演奏します。
パレードと違ってこちらは椅子に座っての演奏で、バンド全体が指揮者にあわせて何曲も演奏するので、コンサート前にはパレードとは違った練習をたくさんしています。
正装してキリっとした面持ちで舞台に並び演奏する姿は晴れ晴れしく感じます!
みんなの練習の集大成のコンサートです。 「成長したね!」と嬉しくなります。
このコンサートは、先生が指揮する三つの小学校合同でのコンサートでした。
三校が一緒に練習したのはコンサート当日、1時間のリハーサルだけ。それでも無事に立派に8曲を演奏して観客からは大拍手でした!
子供達も満足そうな笑顔です。
楽器を始めてわずか7~8か月、毎週の練習を重ね、レパートリ―を増やしながら、少しずつ上手になってきました。
生徒たちがみんなの前で堂々と演奏し、たくさんの拍手をもらうことは大きな自信につながったことでしょう!
楽器演奏初心者の小学生に、完璧さではなく、一生懸命練習してきたその過程を評価する姿勢がとてもいいなと思います。
そして音楽の楽しさを体感することが一番の学びだと思っています。
卒業後
小学校の時にレンタルしていた楽器は返却して契約終了となります。
でも卒業しても楽器を続けたいという子供達もいますよね。
うちの学校が提携している楽器店では、それまでに支払い続けたレンタル料の合計金額を新規購入する楽器の頭金にあて、金額から差し引いて購入できる仕組みになっています。
小学校でバンドに参加している生徒たちの多くは中学生になってもバンドを続けています。
うちの子の学区では特に、同じ先生の指導のもとでの活動になるので、生徒たちも安心と信頼が大きいようです。
まとめ
私の子供達も参加してとっても楽しんでる小学校でのバンド活動について紹介しました。
アメリカの学生といえばスポーツに忙しいイメージですが、音楽活動もなかなか活発ですよ!
一つ一つの楽器の音色が何種類も合わさってバンドとしての音楽ができていく、この楽しさを体験できるとても素敵な課外活動です!
「初めてちゃんと音がなった」「音符通りの音が出た」ときの喜びはバンドならではの体験!