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【アメリカ】高校卒業式の盛大な祝い方~日本との違い

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こんにちは、カリフォルニア在住のひっきーままです。

アメリカの初夏は卒業シーズン!

高校生活は通常4年間ですが、その最後の締めくくりとなる卒業式はなかなか感動的です。

私自身の高校の卒業式(数十年前)とはずいぶん違い、アメリカの卒業式はとてもリラックスしているように思います。

生徒、家族全員の喜びがギュッと詰まった華やかな祝典という印象です。

ここでは、カリフォルニア州公立高校の例をもとに、日本とは一味違うアメリカの高校の卒業式の様子をお伝えします!

卒業式にみる日本とアメリカの文化の違いについて私が感じることもまとめてみたので参考にしていただけると嬉しいです。

この記事でわかること
  • アメリカの高校の卒業式って何するの?
  • 高校の卒業式の服装は?
  • 日本とアメリカでの高校の卒業式の違い

アメリカの高校の卒業式とは?

アメリカ 高校の卒業式

日本と同じく、アメリカの高校の卒業式は、人生の重要な節目を祝う盛大なイベントです。

日本では「2024年度卒業生」や「第xx期卒業生」などと表わされますが、アメリカでは「Class of 2024」(2024年の卒業生)のように表現します。

卒業式の時期と場所

夏休み前が学年の終了であるため、多くの高校の卒業式は5月中旬から6月初旬にかけて行われます。

場所は校庭やホール、フットボールフィールドなど、大人数が集まれる場所が選ばれます。
青空の下の大きな校庭で開かれる式はとても解放感があります!

式の流れと雰囲気

卒業式は、あいさつ、優秀者をたたえるスピーチ、卒業生代表のスピーチ、卒業証書授与の流れで進行します。

それに加え、バンドの演奏やチアリーディングのパフォーマンス、歌などもあったりして、エンターテインメントもたっぷりです。

卒業式といえばおなじみのガウン姿ですが、ガウンの下はスーツやドレスで出席する生徒が多く、髪型やお化粧も自由で華やかです。

アメリカの高校生は学校行事で正装をする機会が何度かあります。卒業式でもガウンの下には女性はドレス、男性はスーツを着用することが多いようです。

一般的な式のながれは日本の卒業式と変わりませんが、あちこちにアメリカ文化を垣間見ることができます。

式典の流れ

1. 入場行進

卒業式の始まりは、壮大な入場行進からです。

アメリカの卒業式の定番は 「Pomp and Circumstance」という曲です。日本語では「威風堂々」と訳されていて、その名の通り堂々とした卒業生の入場にぴったりです。

この音楽にあわせて列をなして歩いてくる卒業生達の様子は、とってもアメリカンな感じです。

2. 国歌斉唱とあいさつ

アメリカでは国歌斉唱によって始まる式典が多くありますが、卒業式の始まりにも国歌を歌います。

アメリカの国歌は「The Star-Spangled Banner」(星条旗)といいます。オリンピックでよく聞きますね!
国歌斉唱では、みんな起立し、手を左胸にあてて国旗の方向を向いて歌います。

私が日本の高校を卒業した時は、国歌じゃなく校歌を歌った記憶があるのですが、アメリカでは必ず国歌がでてきます。

そのあとは日本と同じく、校長や代表があいさつを行います。卒業生への祝福の言葉がユーモアを交えて語られます。

3. スピーチ

卒業生代表や成績優秀者などがスピーチを行います。

これらのスピーチでは、これまでの苦労、努力や成長、そして未来へのエールが語られ、なかなか感動的です。

高校生ともなると、しかも卒業生代表ともなると、スピーチのレベルもめっちゃ高く、感動のストーリーに拍手喝采です。

4. 卒業証書授与

式典のハイライトは、卒業証書授与です。

卒業証書は英語で「Diploma」(ディプロマ)といいます。

卒業生の名前が一人ずつ呼ばれ、壇上で校長先生や教職員と握手を交わしながら卒業証書を受け取ります。

生徒の名前が呼ばれると、家族や友人たちから大きな喝采がわきおこってとても賑やかです!

5. 帽子投げ

卒業が正式に認められると、卒業生は帽子のタッセル(房)を右から左に移動させます。これは卒業を象徴する伝統儀式なんだそうです。

そして、アメリカの卒業式最後の感動シーンは、おなじみの帽子投げ

一斉に帽子が高く投げられ、会場全体が歓声と拍手に包まれ、感動的な瞬間です。とってもアメリカンですね!

卒業式の服装

卒業式の服装

アメリカと日本の卒業式で、一目でわかる大きな違いは服装です。

アメリカの卒業式の正装はガウンとキャップです。その他にも装飾となる小物があります。

  • アメリカの卒業式の服装
  • ガウンキャップ (Gown & Cap):
    卒業生が全員着用する正式な衣装です。四角い帽子が特徴的です!
  • 色は学校によって異なり、多くの場合、スクールカラーが使われます。
  • タッセル (Tassel):
    キャップにつける飾り紐で、卒業式のシンボルです。
  • 卒業式の最初には右側に置かれ、卒業証書を受け取った後に左側に移動させます。
  • ストール (Stole):
    ガウンの上に掛けるサッシュのような帯状の布で、学校のシンボルや特定のクラブのロゴが刺繍されています。
  • コード (Cord):
    首にかける組みひもで、ストールと同様に特定の成績や功績を表します。

大きなガウンとキャップを身に着けた卒業生たちは、堂々として輝いて見えます。 

ガウンの下に着る服は自由ですが、ドレスやスーツが多い印象です。普通のジーンズとTシャツの生徒もいました。

友達と合わせて服をそろえたり、帽子におそろいの飾りをつけたり、あちらこちらで生徒のファッションを楽しむ様子が垣間見れます。

アメリカの卒業式の盛大な祝い方

にぎやかで楽しい雰囲気

日本の高校の卒業式が厳粛で伝統的な雰囲気なのに対し、アメリカの卒業式はカジュアルで祝祭的な雰囲気が強いです。

生徒や家族全員の喜びがギュッと詰まった華やかな祝典で、風船や花束に囲まれてとても賑やかです。

卒業生の親の様子

日本でも高校卒業は大きな行事ですし、親としてはとても嬉しいことですよね。

アメリカの高校卒業もまた大きな行事で、卒業を祝う親戚が集まります。

卒業式には、親や親戚が招待されますが、アメリカには大家族が多く、親戚がこぞって参加することもよくあります。

卒業生一人に10人近くの親戚が集まることも少なくなく、招待できる人数が限られていることもあるようです。

生徒たちは、式に招待する親戚に「Graduation Announcements」といわれる招待状を送ります。

招待客はドレスやカジュアルスーツといったパーティー系の服装での参加が大半です。

風船や花束を持って集まるのも一般的で、日本のフォーマルなスーツ姿に比べると、とても華やかな雰囲気ですね。

卒業証書授与では自分の子供の名前を呼ばれると家族みんなで大歓声を飛ばしてお祝いムード全開です。

卒業後のパーティー

卒業式が終わっても家族や友人が一斉に集まり写真を撮ったり挨拶をしたり・・・となかなかにぎやかです。

学校を出た後は、家族や友達とパーティーを開くのが一般的です。

大きなパーティーをひらいたり、レストランでお食事会をひらいたり、本当ににぎやかです。

ホームパーティーでバーベキューやご馳走でお祝いする家族もあれば、レストランに集まっての食事など、お祝いの形は様々です!

卒業生へのお祝いはカードと共に現金、ギフトカードなどが多いようです。

まぁ高校生ともなると、どんなものが好きで何を喜んでもらえるのかなんて、考えてもなかなかわからないですからね。 

日本とアメリカの卒業式文化の違い

アメリカの卒業式 文化の違い

アメリカの高校の卒業式と日本の卒業式を比べると、文化の違いがあって面白いです。

どちらも高校の学習過程を修了したことを称え、人生の節目を祝う事に変わりはないのですが、表現の仕方や考え方には文化の違いが表れているように思います。

日本の卒業式と言っても私が卒業した数十年前と今では違っているのでしょうけど、なんとなく感じたことをまとめてみます。

成果を認め祝う文化

アメリカの学校では、優秀な成果をあげた生徒を祝う文化が根付いています。

学力の低い生徒の底上げはもちろんですが、成績の良い生徒をしっかり認めて褒め、伸ばそうという姿勢は小学校から一貫しています。

卒業式でも、学業が優秀な生徒たちはガウンに特別な飾りをつけて出席します。

優秀者がガウンの上につける組み紐は「Honor Cord」(オナーコード)と呼ばれるもので、けっこう目立つので一目瞭然です。

目立つからといって恐縮することもなく、みんな堂々としていて、自分が頑張ってきたことを認められることに対してとても素直に喜んでいる様子がみてとれます。

成績優秀な生徒は、卒業式プログラムの名前の一覧をみてもわかります。

すべての卒業生の名前がリストされているブックレットのようなものを「Graduation Program」といいます。特別な功績を認められた卒業生の名前の横には特別なマークがついています。
このブックレットは卒業式の記念品ですね。

個人の達成や成長を称える文化

卒業式は、学業だけでなく、学生一人ひとりの高校生活での努力と成功を称える行事でもあります。

スポーツでの活躍や学業以外の活動でリーダーシップをとったりすることも高く評価されます。

家庭の事情などで学業に集中してこれなかった生徒もたくさんいる中で、なんとか卒業までこぎつけた生徒達を称えることはその後の人生の自信にもつながるのかなと思います。

苦境を乗り越えて卒業まで頑張ってきた道のりそのものを認め称えて、「これからの人生も色々あるだろうけど、頑張っていこうぜ!君ならできる!」みたいな雰囲気を感じます。

生徒達が応援してくれた先生、家族、友人へ感謝を述べる姿も感動で「なんか大人だなー」と感じます。

卒業生代表からのメッセージでも、これまでの苦労や努力を積み重ねてきた様子を語られることが多々あります。

もちろん日本でも卒業生の達成を祝いますが、アメリカではそれをさらに個々に評価し、オナーコードやストール、タッセルなどの見える形で公に示すことで、皆とその評価を共有し認めあうところが特徴的な文化だと感じます。

多くの学生は自分の進学先の大学名や将来の目標をキャップに書いたり、思い思いに装飾して、自由に個性を表現しているのもアメリカらしいところですね!

まとめ

アメリカの高校の卒業式の様子をお届けしました。

にぎやかな雰囲気の中で新たな人生の門出を祝うアメリカの学校文化。

卒業生は大舞台にワクワクし、親も盛大にお祝いする、とても華やかな様子が伝わっていると嬉しいです!

子供達が立派に成長していくのを見るのは親としても嬉しいですね。

親の元を離れ遠くの大学へ行く生徒、卒業後に早速働き始める生徒、コミュニティカレッジのクラスを夏休みから取り始める生徒、など卒業後の活動は様々です。

それぞれの生徒がそれぞれの想いや希望を胸に4年間通った高校を卒業し巣立っていく様子は感動です。

多少文化的な違いはあるものの、子供の成長の大きな節目である卒業式を祝う気持ちはどこにいても同じですね!

最後まで読んでくださってありがとうございます!

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