こんにちは、カリフォルニア在住のひっきーままです。
アメリカの夏休みは長いことで有名ですが、その過ごし方はバラエティーに富んでいます。
今日はアメリカの小学生のよくある夏休みの過ごし方や夏休み中にやっておきたいことなどをカリフォルニアからお伝えします!
子供達と楽しく実りある夏休みを過ごすためのお役に立つと嬉しいです。
アメリカの小学校の夏休み~日本との違い~

夏休みの期間
アメリカの小学校の夏休みの日程は学区 (district) ごとに違います。
日本ではほとんどの小学校が7月の20日を過ぎた頃から夏休みに入りますよね。でもアメリカでは「全国一斉に夏休み」というわけではありません。
6月上旬あたりから始まることが多いようですが、同じ州内でもばらつきがあります。
日本の夏休みと比べるとずっと長く、10週間前後あります。
およそ2か月半の長い休みです!
夏休みの宿題
日本の学校だと夏休みの宿題は結構な量をふつうにだされますよね。
アメリカの学校は宿題なし!
夏休み前に学年が終了するので、子供たちは学校から解放されて本当にのびのびと夏休みを楽しみます!
でも、ということは「2か月半勉強何もしないの?それはまずくない?」と思いますよね。
これ、結構まずいことになっている子供たちはたくさんいます。
学校が管理しないということは、夏休み中の学習は本当に家庭の指導と個人の取り組み次第なのです。
夏休みをどう過ごすかは今後の学力の差にもつながるので、放っておいてはいけません。
アメリカの小学生~夏休みの過ごし方

アメリカの夏休みの過ごし方の王道は旅行とキャンプですねー!
ほかにも様々なアメリカの小学生、夏休み定番の活動を集めてみました。
カリフォルニアに住むうちの子や友達のよくある夏休みの過ごし方をもとにしています。
長期バケーション:海外、国内長距離、ローカル旅行
夏休みの間に親も併せて長期休暇をとって1~2週間くらいドカーンとバケーションに行くというのは超定番です。
「これがこの夏休みの目玉!」っていう感じの旅行ですね。
海外バケーションも夏休みならではです。
アメリカには家族や親せきが国外にいるという家庭は結構多いので、夏休みを海外で過ごすことは贅沢な旅行というより親の里帰り的なものが多いです。
国内の長期旅行もメジャーな過ごし方です。
他州の親せきの家だったり、観光だったり、アメリカ国内と言えど広いので、行きたいところは尽きないですね。
そしてローカルでも、海や山、国立公園など自然を楽しむことができる場所がたくさんあります!
特にアメリカにはキャンプサイトがたくさんあって、テント持参だったりキャンピングカーでの宿泊だったりと自分のスタイルに合わせた楽しみ方ができます。
サマーキャンプ
このサマーキャンプはテントを張っての野外キャンプのことではなくて、夏休みに行われる特別教室のような活動で、様々な民営企業や地域の団体が主催しています。
アメリカの夏休みにはいたるところでサマーキャンプが行われています!
ふつう、キャンプのタイプはこの二つですが、なかには泊りがけキャンプもあります。
- Day Camp :一日中あずけるタイプ
- Half Day Camp :半日だけのタイプ(午前中だけなど)
人気のサマーキャンプを集めてみました。
学校提携のアフタースクールケア系<安心&割安>
学校内で運営されているアフタースクールは夏休みにも続けて利用できる場合がほとんどです。共働きのおうちはとても助かりますね。
スポーツキャンプ<集中&スキルアップ>
サッカーやバスケットなど夏休みに集中してスポーツのスキルアップをするため、地域の団体やスポーツクラブが主催しています。
毎日2-4時間程度の半日キャンプが1~2週間続きます。
スポーツキャンプは大人気で、たくさんの子供たちが夏休みを通して各種スポーツに励んでいます!
YMCAデイキャンプ<長時間&バラエティー>
YMCAは幼児から小学生までを対象にサマーキャンプを行っています。
夏休みの間中、週ごとに「Disney week」や「Aloha week」などテーマを変えて色々なイベントを盛り込んだキャンプ内容になっています。
スポーツ施設ならではのプールの時間があるのも嬉しいですね。
アートキャンプ<スキルアップ>
Art, Theater, Dance などの各種アート系のスキルを磨くキャンプです。
絵画だけでなく、パフォーミング系のアート(お芝居、歌やダンスなど)も人気です。
一日2~3時間のクラスが1週間とか2週間続くものが多いです。
市が主催するものだと、割安もしくは無料で参加できるアートキャンプもあります。
Gymnastics キャンプ
Gymnasticsのサマーキャンプではマットや体操器具を使った運動を中心に目いっぱい体を動かして遊べます。
工作やお絵描きの時間、読書の時間なども組み入れてあります。
私の住むローカルのジムでは午前中だけ、午後だけ、または両方を選択可。
体操のスキルはいらないので、Gymnasticsを習っていない子供でもサマーキャンプだけに参加することができます。
教会主催のキャンプ <VBS>
教会に通う子供たちには人気のキャンプのひとつです。
教会のサマーキャンプは Vacation Bible School (略して VBS)とよばれます。
聖書を学びながら、ゲームや工作、運動などを交えて午前中の3時間程度を過ごします。
多くの教会のキャンプは無料か格安です。
Children Museum キャンプ
子供ミュージアムでは、主に低学年の子供達を対象にしたキャンプが充実しています。
アート、料理、宇宙探検…などバラエティーに富んだ内容が用意されているようです。
各団体主催の面白いデイキャンプ<リラックス&体験>
そのほかにも面白いキャンプはまだまだあります。
このように、本当に多様なキャンプが行われています。
人気のキャンプはすぐに定員いっぱいになるので、5月頃にはオンラインなどでその年のサマーキャンプ情報を集めて早めに申し込みをしましょう!
サマースクール
サマーキャンプが主にスキルアップ、仲間作り、楽しい体験をすることなどが目的なのに比べ、サマースクールの目的は勉強です。
1~2週間のクラスで希望者だけが参加できます。
私の住む地域の小学校では、コロナで自宅学習が続いた後の学力回復のために、昨年サマースクールが開催されました。
前学期に学業がふるわなかった生徒や、次の学年に向けて基礎固めをしておきたい生徒などには良いチャンスです。
家の農場、家の商売の手伝い
家族が牧場や農場をもっている子供たちは、畑や動物の世話を手伝いながら長い休みをすごすというのもよく聞きます。
家が商売をしている子供もお手伝いにかり出されたりします。
カリフォルニアは農産業が多く、私の住むセントラルコーストにも多くの畑や牧場が広がっているので、夏休みはみんなでお手伝いという家庭も多いんですよ!
おじいちゃん&おばあちゃんの家で過ごす
両親ともに仕事が忙しいお家では、夏休みの間はおじいちゃんやおばあちゃんのお家に預かってもらうということも。
お友達にも、1か月半くらいずっとテキサスのおじいちゃんのうちに泊まっていた子がいました。
逆におばあちゃん達が来てくれるというパターンもあって、イベントの送り迎えはおばあちゃん、という子も多いです。
家族や親せきみんなでの協力は子供にとっても安心でいいですね!
イベントに行きまくる!
遠くへ旅行にいかずとも、楽しむことはたくさんあります!
ローカルな市や郡のイベントもたくさん見つけることができますよ。
予約制のものもあるので、早めにチェックしてみましょう。
夏の定番ファミリーイベントは。。。
County Fairs
アメリカの夏の大イベント、カウンティフェア!
カウンティとは「郡」のこと。各州はいくつもの郡にわかれています。
カウンティフェアというのは、その郡ごとに開催される超ビッグなお祭りです。
それぞれの場所での特産物、動物の展示に加え、移動遊園地もやってきます!
Movies in the Park

公園で見る大型スクリーンに映し出される映画は「お気楽アウトドア感」を楽しむのにぴったりです。
折りたたみイスに座ったり、ブランケットの上に寝っ転がったりして、暗くなってゆく公園で見る映画は、家のソファで見るのとは違った解放感があって面白いです。
自主規制中はドライブインシアターの形で開催されてました。
日暮れから始まるので終わるころにはかなり寒くなるので、ブランケットや厚めのジャケットをお忘れなく。
Concert in the Park
コンサートの音楽を聴きながらの大型ピクニックのようなもので、公園全体が会場になっています。
飲食のブースがでていたり、フェイスペインティングなどのミニイベントが行われていたり、かなり大掛かりにやっているところもあるようです。

週替わりで違うバンドが演奏したり、ロックの日やジャズの日もあります。
好きな音楽の日を見つけて足を運ぶのも楽しいです!
家族や友達と青空の下でランチをしたり、子供達と芝生で遊んだり、じっとしていなくていいのが良いところです。
4th of July Fireworks

言うまでもなく、アメリカの独立記念日!
各地でパレードや特別なイベントが開催され、最後には花火が打ち上げられます!
日本の夏は毎週のように各地で花火大会があってますが、アメリカで花火が見られるのは独立記念日かお正月くらいです。
夏休み中の学力維持の重要性

アメリカでは夏休みの宿題がいっさいないので、勉強しない生徒たちはホントに何もしないまま2か月半ものあいだ過ごします。
せっかく身に着けた勉強の習慣から離れ、新学年が始まってみると以前学んだ事をスッカリ忘れててしまっているという状況に陥る生徒がたくさんいます。
学校の先生たちもいくら宿題がないとはいえ、読書くらいは毎日するようにとアドバイスはしていますが、結局は生徒の自主性まかせなのです。
なのでこのサマーギャップを引き起こさないためにも、家ではできる限りサポートしましょう!
といっても、何時間も机に向かって勉強する必要はないと思っています。
夏休み中にも読書を30分、ワークブックを30分など、毎日少しずつでも「学習の習慣」を続けるだけで効果はあります。
特に小さい頃からそのような習慣がある子とない子では先々大きな差が付きます。
これは実際に子供のクラスで生徒達とかかわったり、子供のお友達を見ていて感じた事です。
おススメの夏休み中のサマーギャップ対策!
読書
なにはなくとも読書は必須!
先生方も「毎日10分でもいいから読んでいる生徒と全く読んでない生徒は小学校の6年間で驚くほどの差が出る」とおっしゃっています。
どんな内容の本でもかまわないので、子供が好きな本をたくさん読める環境づくりが大事です。
私は絵本が大好きで、子供たちが小さい頃は楽しそうな絵本を親子で一緒にたくさん読みました。
今は子供も大きくなって、読んであげることはなくなってしまいましたが、子供が読書をしてる間は私もできるだけ時間を作って本を読むようにしています。
Summer Reading Program
市民図書館などでは Summer Reading のプログラムをしています。
私の住む地域の図書館では、20分本を読むごとにスタンプをおして、全部スタンプがたまったら景品と交換できるというプログラムをしています。
夏の終わりのプログラム終了時にはちょっとしたパーティーもひらいてくれます。
特に小さい子供達はスタンプをおしたりシールをはったりという作業が大好きなので、読書を楽しく続けるモチベーションアップにつながります!
夏休み中の問題集
低学年のうちは足し算、引き算、掛け算のドリル形式の簡単な問題集を1日1ページでもいいのでやってみましょう。
それだけでも長い休み明けには大きな違いになっていること間違いありません。


低学年だとDollar Treeのようなディスカウントストアで売ってるような簡単なものでも十分だと思います。
年度末にもってかえってきた学校のワークブックでやらないままになっているページがたくさんある時は、そんなやり残しのページをやってしまうのも手です。
好きな方法でかまわないので、何か毎日続けられることを見つけてあげるといいです。
足し引き、掛け算あたりまでなら手書き問題もちゃっちゃと作れます。
ノートに手書きしていた頃は、「今日の問題はまだー?」と催促されながらバタバタと作ってあげる日も。。。
でも、このくらいになればしめたものです。習慣づけが大事だと思いながらやってました。
夏休み用の問題集はAmazonでも探すことができます。
オンラインの学習サイト
紙と鉛筆の問題集スタイルがイマイチ好みでない子供達にはオンラインの学習サイトがおススメです。
どの学校でも、特にコロナで自宅学習が中心になったころからは、オンライン学習ツールはふんだんに取り入れられていますね。
私の一番のお勧めは、お子さんが実際に学校でつかっているオンラインサイトを家でも続けて使っていくというものです。
うちの子の学校では「Prodigy」というサイトなどを使っています。
- 学校で利用されているものだから大きなハズレがない
- 自分のアカウントにサインインすることで、すでに自分用に設定されたレベルの問題を練習できる
- 夏休みも継続していくことで、自分のレベルを上げて新年度にそなえられる
学校で使っているものでなくても、オンラインには数えきれないほどの学習サイトがあります。その多くは無料で利用できます。例えば、、、
- 計算練習のためのゲーム形式のサイト: Zearn, Prodigy など
- 複数教科の総合学習サイト:PBS Kids, Khan Academy など
- 読書サイト: Epic, Storyline など
これらのサイトを夏休み中に活用するのも良いアイデアですね。
週に3-4日、午前中に30分とか時間を決めて、少しづつ進めていくと飽きないかな、と思います。
興味があれば、プログラミングなどに特化した子供向けのサイトもあるようです。
夏休みのプロジェクト:
机に向っての勉強スタイルはなかなかやろうとしないというお子さんには、夏休みの研究やプロジェクトをやってみるのはどうでしょう?
夏休みならではの野外活動や面白いイベントをとおして学んだ事をまとめてみたりするだけでもちょっとしたプロジェクトになります。
旅行に行った思い出を絵日記風にまとめたり、写真集をつくったりするのも楽しいですね。
サイエンスプロジェクトの参考になりそうな本やウェブサイトもたくさんあります。
いまどきはYouTubeが何でも教えてくれるので、ビデオを見ながら一緒にやってみるのもいいですよね。
特別なサマースクールなどに入れなくても、ちょっとした工夫と時間を捻出することで、お家でもサマーギャップは防げるものだと思っています!
長ーい夏休み、たくさん遊んで、学んで、楽しい思い出をたくさん作りましょう!
夏休みが終わったら新学年!
アメリカの学校では、夏休みが終わったら秋からは新学年の始まります!
新しい学年の新しいクラス、新しい先生、新しいクラスメート、とすべてが心機一転のスタートです。
私の子供たちが通う学校では、夏休み最終日の夕方に学校から新学年のクラス発表が通達されます。
子供達も、どの先生のクラスになったのかワクワクしながら発表をまっています。
ソワソワするのは親も一緒で、発表を見るやいなやお友達のお母さんたちにメッセージしあって、誰が誰のクラスになったかの情報収集がはじまります!
翌日からは、またバックパックを背負って登校です。
2か月半も休んでいると子供達もいいかげん友達に会いたい気持ちでいっぱいになってるので、初日はめっちゃ元気に出かけていきます。

まとめ
アメリカの小学生、夏休みの過ごし方は本当に様々!
夏休みの半分は家にいないような外出好きの家族もあれば、両親とも仕事で子供は夏休み中サマーキャンプに通っているという家もあります。
サマーキャンプ、バケーション、地域のイベントなどアメリカの夏休みに欠かせない行事が盛りだくさんですね。
家族旅行や様々なイベント、夏休みを思いっきりエンジョイしています!
夏休みに起こりがちな学力低下の問題と対処の方法についても参考になれば幸いです。
長い夏休みならではの冒険やチャレンジをたくさんして、家族との思い出いっぱいの夏休みになるといいですね!
さらに逞しくなった子供達はまぶしいです! 待ち遠しい夏休み!
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私の子供が通う小学校では6月8日から夏休みだった時、親せきの子は5月下旬には夏休みが始まっていました。