こんにちは、カリフォルニア在住のひっきーままです。
アメリカで大怪我をしてしまったら、どの病院に行けばいいのか知っていますか?
すぐに頭に浮かぶのは「救急病院!」だと思いますが、その他にも「Urgent Care(アージェントケア)」という施設があることをご存じですか?
Urgent Careは、急を要するけれど救急病院に行くほどではない場合に利用することができる医療機関です。
私は最近転んで胸を強打して痛みが治まらなかったんですが、看護婦の友達にUrgent Care の事を色々教わりながら力づけてもらいました。
この記事では、ケガをした時に使える3種類の病院のタイプと、そのなかでも特にUrgent Careについての基礎知識や私自身が実際に体験したUrgent Careでの様子をご紹介します。
また、ケガの種類と英語の訳をリストにしました。
怪我をしてしまった時に備えて、参考にしてみてください!
- ケガした時はどの病院へ行けばいいの?
- ER・Urgent Care・Clinic の違い
- Urgent Careはどんな所?
- このケガ、英語でなんて言うの?
アメリカでけがをした時に行く病院は3種類
ER・Urgent Care・Clinic の違い
思わぬところでケガは起こりますよね。
ケガの度合いも様々です。
急を要する大けがの場合は考える間もなく救急車を呼びますが、「そこまで緊急じゃないけどとても痛い!」という場合はどこにいけばいいのか、なにをすればいいのか?と焦ってしまいます。
しかもここはアメリカ。病院のシステムも日本とは違います。
アメリカでけがした場合に行く病院は
- Emergency Room 略して ER (エマージェンシールーム)=救急病院
- Urgent Care (アージェントケア)=急病診療所
- Family Clinic (ファミリークリニック)=かかりつけの医者
の3つがあげられます。
それぞれの違いを簡単に説明しますね。
Emergency Room(エマージェンシールーム)
Emergency Room(以下 ER)は、緊急性が高く、命に関わるような症状がある場合に利用されます。
例えば、
- 心臓発作
- 交通事故
- 意識障害
- 大量出血
- 呼吸困難・・・など
24時間営業しており、設備や医師のスキルが高く、緊急時に迅速な処置ができることが特徴です。
ERは大きな病院のなかの緊急治療所なので、
ER = Hospital になります。
ERは、保険の有無にかかわらず、治療を希望する人には緊急医療を提供することが義務付けられているので、無保険者でも治療をうけることができます。
緊急医療施設のERですが、
- 24時間あいている
- 保険がなくても診てもらえる
ということで、実際にはそこまで緊急ではない症状の患者がきていることも多く、ERに救急車以外で行く場合、往々にして待ち時間が長いです。
特に深夜や休日には患者が多くなりますね。
深夜に子供の高熱がひかない、休日に病気になってしまった、などの場合にERを利用する人も多くいるからです。
ケガ以外にも色々な病気で駆けつける人達と同じ待合室で長時間待つことになります。
Urgent Care(アージェントケア)
Urgent Careは、命に関わるような症状ではないけれど、急いで処置が必要な場合に利用されます。
打撲や捻挫の処置、簡単な検査や処方箋の必要な場合にも利用されます。
24時間ではないですが、深夜や週末、祝日でも診療していることが多く、ERに比べ待ち時間が少ないのも特徴です。
ERと比べると費用も安く済むし、待ち時間も短いので緊急性が低い場合はUrgent Careの利用を勧められます。
Family Clinic(ファミリークリニック)
Family Clinicは、いわゆるかかりつけの医者がいる診療所です。
Family Clinicは定期的な健康診断や、小さな病気や怪我、慢性的な病気の管理などに利用されます。
いままでの病歴を把握して治療してもらえるし、なじみの先生なので安心できます。
ケガをしたあとに痛みが続く場合など、緊急ではないけれど医者に診てもらっておきたいときなどに利用することもできます。
予約が必要です。予約は当日すぐにとれることもあれば数日、数週間待ちという事もあり得ます。
ケガをしたときどの病院へ?
ケガと一言でいってもケガの度合いや状況は様々です。どんな状態の時にどの病院を選ぶかの例をあげてみます。
ER
- 大量出血がある
- 骨折している
- 呼吸困難や意識の喪失
- 胸部、首、頭部の打撲
- 激痛または精神状態の急激な変化
- その他、重度の外傷
Urgent Care
- 捻挫
- 広範囲のすり傷
- 肉離れ
- 緊急ではない程度の打撲
- 軽い焼けど
- 命にかかわらない程度のケガ
Family Clinic
ケガのあとに軽いが長く続く痛み、捻挫、
実際のケガの程度、痛み具合によってどの病院に行くかを決めることが大切です!
Urgent Care について
Urgent Care には、医師、看護師、薬剤師など、さまざまな専門家がいて診断や治療に必要な設備も備えています。
一般的に、検査やX線、簡単な手術などのサービスも提供しています。
Urgent Care で治療できるのはケガだけに限りません。
Urgent Care で治療できることの例
- 軽度の傷や打撲
- 膀胱炎や扁桃腺炎、中耳炎などの感染症
- アレルギー反応
- 軽度のやけどや皮膚炎
- 風邪やインフルエンザの症状 など
Urgent Care予約は必要?
Urgent Careは予約なしで受け付けてくれるところが多くあります。
予約なしでいける場合は
- No Appointment Needed
- Walk-in welcome などと書いてあります。
私の家の近くにはWalk-in Urgent Care があったので予約なしで直接行って受け付けてもらえました。
Urgent Careは一般に夜間にかけても営業しています。場所によって異なりますが、午前8時から午後8時など普通のクリニックの時間よりずっと長く営業していることが多いです。
一部の場所では24時間営業しているところもあります。
急な痛みやけががある場合は、営業時間内であれば、すぐにUrgent Careを利用することができます。
Urgent Care の様子~私の体験
私が最近Urgent Careを利用することになったのは、思いもしなかった転倒によるケガのせいでした。
道を歩きながらつまずいてバターンっと前に倒れ、胸を強く打ってしまいました。
やっと五十肩の痛みがほとんどなくなったと思ったら、これです。
翌日には腕、手首、肋骨のあたりが痛くて車の運転もできないほどになってしまいました。
転倒って怖い!
サポートしてくれる人とUrgent Careへ
かなり不安になってきたので、看護婦をしている友達に相談してみたら、近くのUrgent Care を勧めてくれ、車で連れて行ってくれました。
なにかあったときに助け合える、信頼できる人達とのお付き合いはとても大切だと感じます。 お友達に感謝です!
Urgent Care での検査と診察
Urgent Care での受付は簡単で、予約の有無と痛い場所だけを聞かれて、あとは数枚の書類を記入しサインするだけでした。
書類には自分の住所、保険番号などをはじめ、病気の履歴、アレルギーの有無、緊急連絡先などを記入します。
この手の書類はどの病院に行っても書かなくてはいけないので、自分の保険番号、緊急の連絡先などはすぐわかるようにしておくといいですよ。
Urgent Care(どの病院でも)必要なもの
- 運転免許証またはID
- 保険証
- 主治医の名前とクリニックの連絡先(かかりつけの医院)
- ソーシャルセキュリティカード(番号を覚えていればいい)
- 自分の勤務先の名前、住所、電話番号
- 緊急連絡先の人の名前、電話番号
書類提出後の待ち時間は10分くらいでした。平日の朝だったせいもあってか、待合室には私以外に二人だけでした。
まずは心電図をとってもらい、レントゲン検査もすぐに終わりました。幸い骨には異常なく一安心。
この心電図というものは生まれて初めての体験だったので、シールみたいなものをあちこちにペタペタ貼り付けられ面白かったです。
心電図: electrocardiogram (ECG or EKG)
胸部のレントゲン: chest X-ray
とりあえず検査で異常がないとわかったところで医者との問診。
ケガした時の状況、どこがどの程度痛いかなどの簡単な質問をしながら手や肩を動かして様子を見てくれました。
先生も看護婦さんたちも優しくテキパキ!
診察の結果、胸部打撲の治癒には1ヶ月を要するとのこと。うぅ・・。痛みが続くようであれば再度来院するよう指示されました。
痛みは2週間ほど続きましたが、幸いなことに順調に回復しています!
Urgent Care、行ってよかったです。
ケガの種類と英語での言い方
急にけがをして医者に行く必要がある場合、英語で自分の症状を説明することが必要になります。でも、急な状況に陥ると英語が出てこないこともあるかもしれません。
いざという時のために、よくあるケガの種類を英語で覚えておきましょう!
主なケガの種類12選を英語にしました。
- 打撲: bruise
- かすり傷: graze, scrape
- 擦り傷: abrasion, friction burn
- 切り傷: cut, laceration
- 負傷(ケガ全般): injury
- 骨折: fracture, broken bone
- 脱臼: dislocation
- 捻挫: sprain
- 肉離れ: muscle strain, pulled muscle
- 腫れ: swelling
- 火傷(やけど): burn
- 凍傷: frostbite
まとめ
Urgent Care は、「緊急性はややあるが早急に救急処置が必要でない場合」に利用されます。
ERとは緊急性の高さ、費用、待ち時間などの点で違いがあるので、「ケガをしてとても痛いけど救急病院に駆け込むほどではない」という場合はUrgent Care に行ってみることをおすすめします。
また、大ケガをしたときなどは病院への送り迎えを誰かにお願いする必要があるかもしれません。
助けが必要な時に誰か力になってくれるひとが身近にいてくれると本当に心強いです。
病院でも緊急時の連絡先は必ずきかれますので、近くに住む家族、信頼できる知人などの連絡先はすぐにわかるようにしておくことが大切です!
私も以前に、午後11時頃行ったことがありますが、ようやく診てもらえたのは翌朝3時をまわっていました。