アメリカの高校生の時間割|ひとりずつ違う科目選びの仕組み
アメリカの高校では、同じ学年の生徒がみんな同じ授業を受けるわけではありません。
同じ学年でも、レベルの違う数学や英語の授業をとることもあるし、音楽、美術、コンピューターなどの選択科目も、生徒の進路などによってさまざまです。
そのため、アメリカの高校では一人ひとりの履修科目が違い、それをもとに生徒ごとの時間割が作られます。
この記事では、アメリカの高校生の時間割はどのような形なのか、そして、どのように科目を選んで最終的な時間割が決まるのかを、カリフォルニア州の公立高校を例に紹介します。
アメリカ高校生の時間割はこんな感じ
まずは、アメリカの高校生の時間割がどのような形なのか、全体のイメージを見てみましょう。
うちの子の9年生の時間割を参考に、ありがちな時間割のサンプルをつくって見ました。

これは一例で、授業の数、開始・終了時刻、1コマの長さは学校によって異なります。
基本的に、1週間をとおして同じスケジュールですが、毎日すべての授業を受ける学校もあれば、曜日によって長めの授業を交互に受ける「Block Schedule」というシステムを採用している学校もあります。
日本と違うのは、同じ学校の同じ10年生でも、全員がこれと同じ科目を受けているわけではない、というところです。
数学がAlgebra IIの生徒もいれば、選択科目にComputer ScienceやArtを選ぶ生徒もいます。
どうして一人ひとり違う時間割になるのか、その仕組みを順番に見ていきましょう!
アメリカの高校は「全員が同じ時間割」ではない
日本の高校では、クラス単位で同じ時間割に沿って授業を受ける学校が多いと思います。文系・理系、進学コースなどで分かれることはあっても、基本的には同じクラスの生徒が一緒に動くイメージですよね。
一方、アメリカの高校では、卒業要件を確認しながら、英語、数学、理科、社会(Social Studies)、体育、アートなどの基本科目の中から生徒ごとに翌年度の履修希望を出します。
また、日本では「1年3組」のような学級・教室の事を「クラス」と呼んでいるイメージですが、アメリカの学校でクラス(class)は、授業や、その授業を受ける生徒の集まりを指すことが多いです。
この記事でも、「クラス」は授業を指す意味で使っています。
ちなみに、各教科・分野はサブジェクト (subject) 、教室はクラスルーム (class room) と表現されます。
学校によっては、AlgebraやGeometryではなく、Math I・II・IIIという科目名が使われることもあります。
選択科目も、進路、生徒の興味、空き枠などによって変わってきます。
大学レベルの授業を選べることもある
アメリカの高校には、通常レベルの授業に加えて、Honors、AP、Dual Enrollment/ Concurrent Enrollmentというような、難易度の高いクラスが用意されていることがあります。
- Honors:通常より発展的な内容を扱う学校独自のクラス
- AP:高校で大学レベルの内容を学び、大学の単位につながる可能性があるクラス
- Dual Enrollment/Concurrent Enrollment:高校に在籍しながら履修できる大学(カレッジ)のクラス
なかなか違いがわかりにくいため、詳しくは別記事で紹介する予定です。
とにかく色々な種類のクラスが選択肢にあるため、その結果、同学年でも生徒によって履修するクラスが大きく違ってくるのです。
生徒は希望をだし最終的な時間割は学校が編成
とはいっても、大学のように、生徒が好きな先生や好きな時間を選んで自由に登録できるわけではありません。
生徒は翌年度にとりたい、または とる必要がある科目の希望を学校へ伝え、最終的には学校が生徒一人一人の時間割を組みます。
つまり、生徒には「どの科目を学びたいか」を伝える機会がありますが、
- 希望した選択科目のうち、どのクラスに入れるか
- どの科目を何時間目に受けるか
- どの先生のクラスになるか
- 誰と同じクラスになるか
などは学校側がきめるというわけです。
科目を選ぶときは、まず卒業要件を見ながら、次にとるべき英語、数学、理科、社会などの基本科目を確認します。
必修分野の中でも複数の科目から選べる場合があり、選択科目については希望順に提出することもあります。
第1希望が入らない場合に備えて第2希望、第3希望を出すこともあります。
日本の高校では「授業を受ける」と言うことが多いですが、アメリカの高校では「take a class」と表現します。卒業や進路に必要なクラスを確認しながら、一人ひとりが自分の履修科目を組み立てていく仕組みを知ると、まさに「授業をとる」という感覚なのだなと思いました。
カウンセラーと相談しながら科目を選ぶ
高校生にとって、自分に必要な科目を確認したり、進路について相談するのに大切なのがカウンセラーの存在です。
クラス選びでも、カウンセラーが大切な役割を担います。
カウンセラーは卒業要件にそって、生徒一人ひとりが卒業に向けて必要な科目や単位をとれているかを確認してくれます。
また、卒業までに必要な単位、大学進学に必要な科目、現在の学力に合う授業レベル、興味のある選択科目、将来の進路などについても相談できます。
特に大学レベルのクラスを履修したい場合や、進路の変更をしたい時には、カウンセラーにアドバイスをもらっておくと安心です。
また、成績が大きく下がったときや、必要単位が不足して卒業が難しくなりそうな場合などには、学校からカウンセラーとの面談をうながされることもあります。
一度、親子でも卒業要件や進路を確認し、わからない点があればカウンセラーに相談しておくと安心ですね。
違う学年の生徒と同じ授業になることもある
アメリカの高校では、必ずしも学年だけでクラスを分けず、履修条件や学習レベルを基準にクラスが組まれることがあります。
そのため、9年生と10年生が同じ授業を受けている、なんてことも珍しくありません。
たとえば、前提科目をすでに終えている生徒が上級の数学へ進んだり、複数の学年が受講できる美術や音楽のクラスを選んだりする場合にはよくあります。
一般に、日本のような「先輩・後輩」の関係を強く意識することは比較的少なく、授業では学年よりも「同じ科目を学ぶクラスメイト」という感覚のようです。
違う学年の生徒と知り合えることは、人間関係や学校内での経験を広げるきっかけにもなります。
授業ごとに生徒が教室を移動する
一人ひとりの時間割が違うため、アメリカの高校では、授業が終わるたびに生徒が次の教室へ移動します。
授業と授業の間の短い移動時間を「Passing period」とよびますが、言葉通り、生徒達があちらこちらから次の教室へPassing(通過)している様子がおもしろいです。
特に、次の教室が遠く離れていたり、ちょっとトイレに寄りたかったりすると、かなり速足で(走っちゃダメ)の移動になります。
まとめ
日本の高校は、クラスを生活と授業の基本単位にする学校が多く、同じ学年・同じコースの生徒が似た時間割で学ぶのが一般的ですよね。
それに対しアメリカの高校では、生徒が必要科目と希望科目を申請し、学校が各生徒に個別の時間割を編成します。
「一人ひとりの履修科目が時間割の中心」という感じですね。
また、違う学年の生徒と同じ授業になることがあったり、授業ごとに毎時間生徒が学校中を移動するのも日本の高校と違うところかな、と思います。
このへんは結構大きな違いなので、アメリカの高校に入学するお子さんをお持ちでしたら、ぜひ知っておきたいところです。
朝早い「0 Period」や、ランチタイムなどについては、次回の記事で詳しく紹介しますのでお楽しみに!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
☆よかったら Bookmark & シェアしてくださいね!☆

初めて聞いたときはよく意味が分かりませんでした💦